医療の質の取り組み

岐阜県総合医療センターでは2010年より医療の質に関わる指標を収集しています。

◎Quality Indicator(QI)とは…

病院の医療の質の向上のために、指標を定め経時(年)的にその値を見比べて業務改善を図るやり方(医療の質向上事業・改善事業)が全国の病院で進められています。このときの指標については、いろいろな施設でQuality Indicator(QI)もしくはClinical Indicator(CI)として使用されていますが、まだ統一的な使い方はないようです。
ドナベディアン (1919-2000)は1966年に発表した論文で、『医療の質』は、次の3つの側面について評価しうることを提唱しました。

  (1)ストラクチャー 構造:施設、医療機器、スタッフの種類や数など
  (2)プロセス 過程:実際に行われた診療や看護の内容
  (3)アウトカム 結果:診療や看護の結果としての患者の健康状態

現在では、『医療の質』を知るためには、プロセスの評価がもっとも望ましいと考えられており、実際、米国では「個人や集団を対象に行われる医療が、望ましい健康状態をもたらす可能性の高さ、その時々の専門知識に合致している度合い」が『医療の質』であると定義されています。
「望ましい健康状態をもたらす可能性の高い診療」や「その時々の専門知識に合致した医療」とは、1990年代以降、世界の医療で提唱されている『根拠(エビデンス)に基づいた医療(Evidence-based Medicine ;EBM)』にほかならず、『医療の質』とは、EBMに則った医療をどのくらい行っているのかを問うことと考える必要があります。
そこで、当センターにおける『医療の質』向上事業に関する指標は、次のように使い分けることとしました。

  ◆Quality Indicator(QI)… 根拠(エビデンス)に基づいて算出するような指標
  ◆統計的な指標(CI) … 集積されただけのデータ  例;患者数、在院日数など

Quality_Indicator(QI)へ

統計的な指標(CI)へ

「病院情報の公表」に関する各指標へ

患者満足度調査の集計結果へ

日本病院会 QIプロジェクト Webページ(QI概要)より抜粋
QI推進事業は、往々にして病院間のベンチマーク的な横軸による比較を連想しがちですが、そうではありません。各病院の役割や機能、地域特性や患者属性などの交絡因子を調整する方法が満足するレベルにない中で比較環境を標準化するのは難しく、現状ではQIは病院間の医療の質を比較するには不完全な指標です。このため「各々の病院が自院のデータを経時的に公表しながら、向上のためのあらゆる努力をし、結果として医療の質を改善すること」が第一の目的と考えます。つまり、自院でQIの数値を時系列的で縦軸に追って行く比較を特徴とします。 自院のパフォーマンスを数値で発信すると病院はみるみる変わります。自分達の取り組み(科ごと、医師ごと、病棟ごとのパフォーマンス)を数値で“見える化”、可視化することが改善の原動力になります。

最終更新日:2017/09/29