僧帽弁閉鎖不全症に対する
新たなカテーテル治療

 岐阜県総合医療センターでは、県内で初の経皮的僧帽弁接合不全修復システム「マイトラクリップ」による僧帽弁閉鎖不全症(※)に対する治療を実施しました。

 この治療法は、心不全の原因のひとつである僧帽弁閉鎖不全症に対し、足の付け根の血管(大腿静脈)から心臓内へカテーテルを挿入しながらクリップ(約15mm大)を運び、血液が逆流する僧帽弁をこのクリップでつまむことで、閉鎖不全に陥っている僧帽弁を制御するという画期的な治療です。

 従来から、開胸を伴う外科的手術が一般的ですが、患者さんへの負担が大きく、高齢者などの方には手術を断念することが多くありました。

 本治療法の場合、カテーテルが体に入っている時間は約2時間、麻酔も含めると約3~4時間と短時間で済みます。術後も数時間後には飲水も可能となり、翌日には病棟内が歩行可能となるなど、従来の外科的手術と比較して非常に負担の少ない治療法であります。
 国内では、日本循環器学会により2019年4月現在で、約50施設が治療実施の認定がされておりますが、当院も本年4月に認定施設となり、さる5月14日に入院患者(80歳代男性)に対し、県内初の「マイトラクリップ」による治療を実施しました。
 なお、この患者さんは術後も良好に経過し、退院となりました。

 このことは、県内の心臓疾患の患者さんに対する治療の選択肢が増えることになり、当院といたしましても、今後とも一層、安全かつ適切な治療を実施してまいります。

 

※僧帽弁閉鎖不全症とは
 肺を経由して十分な酸素を含んだ血管は、左心房に入り、左心房と左心室の間にある一方向弁の僧帽弁を通過して、左心室へ到達し、全身へ送り出されます。僧帽弁が何らかの原因で適切に閉じないことで、全身へ行くべき血液が左心室から左心房へ逆流してしまう病気です。

 

 

 

 

最終更新日:2019/06/13