中央検査部

お知らせ

当中央検査部は、2020年3月24日 ISO 15189 の認定を取得し、2022年5月に第2回サーベイランス審査にて再認定いたしました。

 

これからも、日々、検査業務の質改善に取り組んでいきます。

 中央検査部では、24時間体制で緊急検査に必要な検査項目を実施しています。2交代勤務にて当直業務は完全2名体制を開始し、働き易い勤務環境の整備に努めています。

 採血室は、診療前の8時から9ブースを稼働し、診察に間に合うよう対応しています。

 ISO15189認定をはじめ、日本臨床衛生検査技師会、岐阜県臨床検査技師会、日本医師会、岐阜県医師会が主催する精度管理調査に参加し、試薬メーカー、分析機器メーカー主催のサーベイにも多数参加しており、精度保証された信頼性の高いデータを臨床に提供するよう日々取り組んでいます。
 また、パニック値に関しては、担当技師が担当医に電話連絡し、確実な報告に努めています。

 教育に関しては、ISO15189の教育手順に従い進め、教育開始から決められた過程を経て、1人で業務可能となるまでチェックを行っています。業務の統一化、知識の向上を目的とした中央検査部内の勉強会を定期的に行い、学会や各種勉強会への参加を推奨し、医療の進歩に寄与しています。

 毎朝、部長、技師長、各担当チーフがモーニングミーティングを行い日々課題の把握と情報共有に努めています。また、毎週水曜日に同じメンバーでミーティングを行い課題の解決案の検討、各担当からの情報提供、インシデントの分析等を行い、決定内容は毎月開催の連絡会にて全員に周知しています。

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施設認定等

 ISO 15189 認証

 検体管理加算Ⅳ

 日本臨床衛生検査技師会 精度保証施設認証 

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臨床検査室品質方針

 1. 良質な臨床検査サービスを提供することで、健康で豊かな社会作りに貢献する。

 2. 臨床検査室の規定とISO15189 の要求事項を遵守し、依頼者の要求に対して適格で高品質な
    臨床検査サービスを提供し続ける。

 3. 臨床検査サービスの利用者の満足する品質を維持するため、品質目標を設定し、常にサービス
    の内容を見直す。

 4. 臨床検査室に所属するスタッフ全員が臨床検査室の規定する品質マネジメントシステムを理解
    する。

 5. 臨床検査室は、マネジメントレビューにおいて品質マネジメントシステムの運用・維持・改善に関
    してレビューし評価する。

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勤務体制

 2019年4月から2交代勤務体制を導入、2022年6月から夜勤2名体制を開始しました。

  細菌検査は土日も業務を行い、迅速な結果報告に努めています。

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組織概要

スタッフ紹介

役職 部長
氏名 滝谷 博志

 

役職 副部長兼技師長
氏名 長屋 麻紀

役職 副技師長兼細菌検査担当チーフ
氏名 大西 紀之

担当チーフと各担当職員数 (2023年4月1日現在)

 検体検査担当チーフ  後藤 雪乃
      検体検査 : 臨床検査技師 常勤 14名
              非常勤臨床検査技師 4名、非常勤事務 4名
              新規採用職員 6名
      採血室   : 非常勤准看護師 5名

 輸血検査担当      福岡 玲
      輸血検査 : 臨床検査技師 常勤 2名 非常勤 1名 

 細菌検査担当チーフ  大西 紀之
      細菌検査 : 臨床検査技師 常勤 9名

 生理検査担当チーフ  飯田 佳子
      生理検査 : 臨床検査技師 常勤 7名

 超音波検査部担当チーフ  青木 美由紀
      超音波検査 : 臨床検査技師 常勤 10名 非常勤 2名
                診療放射線技師 常勤 1名

 ※産育休 2名、時短勤務者 4名

 

職員認定資格(2023年4月1日現在)

   二級臨床検査士(循環生理)  1名

  二級臨床検査士(微生物学)  6名

  二級臨床検査士(免疫・血清学)  1名

  二級臨床検査士(血液学)  1名

  緊急臨床検査士  12名

  認定血液検査技師  3名

   認定輸血検査技師  1名

  認定心電検査技師  2名

  認定一般検査技師   2名

  認定臨床微生物検査技師  2名

  POCT測定認定士  1名

  感染制御認定微生物検査技師(ICMT)    2名

  髄液・穿刺液細胞鏡検技師養成プログラム検定  1名

  超音波検査士(循環器)  6名

  超音波検査士(消化器)  9名

  超音波検査士(血管)     2名

  超音波検査士(体表臓器)  2名

  血管診療技師  2名

  心臓リハビリテーション指導士  2名

  JHRS認定心電図専門士  2名

  遺伝子分析化学認定士(初級)  1名

  日本輸血・細胞治療学会 I&A (視察と認証) 視察員  1名

  検査説明相談が出来る臨床検査技師育成講習  2名

  日本糖尿病療養指導士  2名

  特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者  3名

  有機溶剤作業主任者  4名

  総合検診指導士  1名

  臨床検査技師臨地実習指導者  1名

  岐阜県肝炎医療コーディネーター  1名

  医療安全管理者  2名

  検体採取並びに味覚検査及び嗅覚検査に必要な知識及び技術習得講習  43名

  

  タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会  30名

  
 

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業務内容

検体検査担当

 迅速な結果報告を心掛けており、精度の高い結果報告のため、検査機器の点検・整備、内部精度管理にて日々の精度の担保を行い、外部精度管理では良好な結果を得ています。
 また、新型コロナウイルスの抗原検査も24時間体制で行っています。

 採血室(外来採血)
 外来患者さんの採血を行っています。中央採血室は 6 ブース、第2採血室は 3 ブースにて、1日平均400名の採血を行い、種々の血液検査・生化学検査へ提供しています。なお、第2採血室は、循環器内科、消化器内科、糖尿病・内分泌内科の患者さんを対象とし、11時まで行っております。採血待ち時間を短くするため、一層の努力を行っていきます。 

 

 
中央採血室

 
第2採血室

 一般検査
 尿・便・体腔液・髄液等について、化学的、顕微鏡的な検査をしています。
 尿検査では、尿中の成分や細胞を調べ、腎臓や膀胱の疾患や状態を調べます。便検査では、消化管の出血や寄生虫等を検査しています。また、尿妊娠反応も検査しています。

 
            自動尿検査装置 (AUTION MAX)
 

血液検査
 4台の自動測定機器により、白血球、赤血球、血小板などの細胞の数、血液像を検査しています。
 この検査では、貧血の有無や種類の判定、治療の効果判定、炎症の推定、血液疾患の診断に用いられます。

 
全自動血球算定装置 (DxH1601)

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顕微鏡で見た血液像

 

凝固検査
 凝固検査は、血液の固まりやすさや出血の止まりにくさを検査します。
項目には、PT、APTT、フィブリノーゲン、FDP、Dダイマー、ATⅢなどがあります。

 

      全自動血液凝固分析装置 (CN6000)

生化学検査
 生化学検査では血液中や尿中に含まれる成分を分析しています。肝機能、腎機能、脂質代謝、糖代謝に関する検査を実施しています。
 検査の流れとしては、患者さんから採血した血液を遠心分離します。次に分離した検体を分析機で測定します。​臨床検査技師が結果を確認後、医師へ報告しています。

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     全自動生化学分析機(TBA-FX8)

免疫検査
 免疫検査では肝炎ウイルス、HIV、梅毒等の感染症の検査や腫瘍マーカー、内分泌検査、リウマチ関連の検査、血液中薬物濃度の検査を実施しています。

  
  全自動免疫測定装置(ルミパルス L2400)

 

輸血検査(輸血部)
 安全な輸血療法のために、血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験、直接・間接クームス試験等を実施しています。
 輸血の検査の流れとしては、まず血液型の検査をします。A・B・O・ABとRhD(+)・(-)について検査し、同じ血液型の血液を準備します。次に、実際に輸血する血液と患者さんの血液を混ぜ合わせて、何も反応が起こらないかを検査します(交差適合試験)。 検査の結果、輸血しても大丈夫と判定された血液が手術や治療のために使用されます。
 また、必要に応じて不規則抗体検査や直接・間接クームス試験等を実施しています。

 

 

 

 

 

 

 全自動輸血検査機器(ORTHO VISION)

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輸血検査用試薬とドライバス(恒温槽) 

2022年度 検体検査実績 

採血 :  96,215件      一般検査 :  1,002,402件  血液検査 :  1,116,854件
免疫検査 :  216,250件  生化学検査 :  2,601,159件  輸血検査 :  14,693件
新型コロナ抗原定量検査 :  8,784件

 

輸血部へのリンクはこちら

 

 

細菌検査担当

 患者さんから提出された様々な検査材料から感染症の原因となる病原菌を検出し、どの治療薬(抗菌薬)が効くのかを検査しています。また、新型コロナ検査は、LAMP法、FilmArray法にて日々検査を行っています。

 ICTの活動(週1回のICTラウンドやICTミーティング)に参加し、院内の感染対策に役立っています。また、毎朝行われるマイクロミーティング(ICTのメンバーが細菌検査室に集まり、感染症患者の情報を共有します)では、血液培養の陽性結果や新規MRSA患者等の情報を提供しています。

 また、細菌検査担当者が休日も出勤し細菌検査業務を行うことにより、血液培養陽性報告や抗酸菌報告を迅速に行っています。

検査の流れ
 細菌検査室に提出された検体は、材料ごとに適切な培地に塗布し、培養していきます。感染防止の為、安全キャビネットの中で検体を扱います。
 検体を処理する際には、スライドガラスに検体を塗りグラム染色を行い、顕微鏡にてどのような菌がいるのか、白血球がいるのかを確認します。
 1日培養し、検体ごとに起炎菌と思われる菌をピックアップします。
 

  

    安全キャビネット    中央が白血球、小さな青いものが細菌です

 

       

 血液培養装置(FX)                微生物分類同定分析装置
               (MALDI Biotyper Smart)

 

 提出された検体ごとに、どのような菌が検出されて、どのような抗菌薬がしようできるか報告をします。                        
 また、抗酸菌検査(結核菌)の検査も実施しています。抗酸菌と思われる菌を見つけた時には、結核菌かどうか遺伝子検査も実施しています。

 院内の感染防止の為に、感染防止委員会に感染症の発生状況を報告しています。また、耐性菌(薬が効きにくい菌)が検出されたときには、ICT(感染症対策チーム)に報告しています。
 平成27年にはPOT法を導入し、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の遺伝子型を調べ院内感染対策に役立っています。

       微生物同定感受性分析装置
    (マイクロスキャン WalkAway 96Plus)

 

  2022年度 細菌検査実績

  一般細菌 : 71,703件   血液培養 : 10,920件   抗酸菌 : 2,598件
  新型コロナLAMP法 : 8,223件  新型コロナFilmArray法 : 2,149件

 

生理検査担当

 生理的な生体の情報を記録、測定する検査です。心電図検査・ホルター心電図検査、肺機能検査、脳波検査、血圧脈波検査・皮膚灌流圧測定検査、睡眠時無呼吸検査、心肺運動負荷試験、聴覚検査などの検査があります。

 心電図検査は、時間外も当直者にて24時間対応しています。負荷心電図、心肺運動負荷試験(CPX)の検査時は、万一に備え医者の立会いのもと行っています。生理検査の種類は多岐にわたりますが、それぞれに専門的知識、技能を有したスタッフが対応しておりますので、検査に対する不安や疑問などありましたら遠慮なくお尋ねください。

 女性の技師を希望される方は、受付にお伝えください。ただし、その場合には待ち時間があることや順番が前後することがありますのでご承知ください。

 

心電図検査・ホルター心電図検査
  
         心電図検査装置 (FCP-9800)

心臓の電気的活動を調べる検査です。不整脈や心筋梗塞の診断に役立ちます。
心電図の検査では、両手首・両足首・胸に電極を取り付けますので、手首・足首・胸が出しやすい服装でお願いします。
  
               マスター台

負荷心電図の場合には、階段を上り下りしてもらう検査を行います。
ホルター心電図は、翌日、機械を外しに来ていただく必要があります。行動記録カードの記入もお願いします。

肺機能検査
 
            肺機能検査装置 (FUDAC7C)

息を吸ったり吐いたりすることで肺の大きさや働きを見る検査です。
呼気NOは食事の影響を受けますので、当日は食事を控えていただくか、食事から2時間程度空けてから検査を行います。

脳波検査

         脳波検査装置 (EEG-1284)

脳の電気的活動を調べる検査です。てんかんや脳血管障害の診断に役立ちます。
検査は1時間程度かかりますので、事前にトイレを済ませておいてください。
3歳位までのお子様の検査は眠った状態で検査を行いますので、検査当日は予約時間より1時間程度早く来院してください。
 

血圧脈波検査・皮膚灌流圧測定検査
 
   皮膚灌流圧測定検査装置 (PAD4000)

手足の血圧を同時測定し、血管のつまりや動脈硬化の程度を調べます。皮膚血流の灌流状態を調べ、皮膚レベルの血流評価をします。
血圧計を装着しますので、上着を脱いでもらうことがあります。
 

睡眠時無呼吸検査

   睡眠時無呼吸検査装置装着状態         簡易アプノモニター

睡眠中に何度も呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群の診断に役立ちます。
平日の夕方に入院していただき、19時頃から機械を取り付け翌朝まで検査を行います。
簡易の機器もあります。この場合には、ご自宅で機械とセンサーを装着して頂き、翌日の朝、取り外して検査室に届けていただきます。

心肺運動負荷試験(CPX)
 
        心肺運動負荷試験実施状態

心電図、血圧、呼吸中の酸素、二酸化炭素の濃度を計測しながら運動していただきます。 心臓だけでなく、肺や運動に使われる筋肉の状態等を総合的に評価する検査です。

聴覚検査
耳鼻科外来の聴覚検査室にて行います。中央検査部技師が出向して検査を担当しています。
 

2022年度 生理検査実績

心電図 : 28,836件   ホルター  : 1,410件   肺機能 : 2,440件   
脳 波  :    690件    血圧脈波 : 1,414件   C P X  :  322件
 

超音波検査担当

 超音波検査(エコー検査)とは、超音波を用いて体内の臓器を観察する検査です。超音波を発する探触子を目的部位の皮膚にあてて検査を行います。放射線による被曝の心配がなく、痛みや苦痛もなく人体への影響がないとこが特徴で、妊婦や乳幼児でも安心して検査を受けていただけます。

 当院では日本超音波検査医学会認定超音波検査士の資格を有する技師を中心に、心臓・腹部・血管・乳腺・体表超音波・胎児等、幅広い領域の検査を行っています。
 超音波検査室には9室の検査室があり、最新機器を使用して検査を行っています。また乳腺超音波検査は乳腺外来に隣接した乳腺エコー室(2室)に、胎児超音波検査は産婦人科外来に出向して行っています。このほか、循環器内科、消化器内科等の検査に同席して医師のサポートを行っています。

 技師は各種講習会・学会へ積極的に参加し、質の高い検査を提供できるように努めています。また、毎年数名の超音波検査士を育成しています。
 院内で開催される心エコーカンファレンス、乳腺カンファレンス、胎児エコーカンファレンスなど医師、放射線技師等を交えた勉強会にも参加しています。

心臓超音波検査(心エコー検査)
この検査では、心臓の動き、大きさ、心臓の筋肉や弁の状態、血液の流れなどを観察し、心臓肥大、弁膜症、心筋梗塞、先天性奇形の有無や、ポンプ機能が正常に動いているかどうかを判定します。


超音波診断装置(心臓用)    心臓の超音波画像    

       

● 腹部超音波検査(腹部エコー検査)      
 この検査では、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓などを調べます。腹部症状がある時や、血液検査で異常を指摘された時のほか、他の病気でも腹部のスクリーニングとして検査を行います。また、肝炎による肝臓の状態評価や肝細胞癌の発見、脂肪肝や胆のう結石の診断に有用です。

        
  肝臓の超音波                              超音波診断装置
                                         (腹部・表在用)

 

● 乳腺超音波検査(乳腺エコー検査)
     この検査では、乳房(主に乳腺)の状態を調べます。 乳腺内の腫瘤(嚢胞、良性腫瘍、悪性腫瘍)の有無や乳腺・乳管の状態も観察します。乳房の圧迫を必要としないため痛みはありません。

 

レポート作成・モニタリング室

 

 <検査の際の注意点>
 検査によっては食事を抜いたり、膀胱に尿をためていただく必要があります。
 

2022年度 超音波検査実績

心 臓 : 8,220件   腹 部 : 3,333件   乳 腺 : 3,897件
血 管 : 2,863件   胎 児 : 234件    その他 :  3,835件

●科内エコー件数(検査補助)
  経食道心エコー : 527件    負荷心エコー : 104件
   心エコー(バブルテスト) : 230件
   腹部造影エコー : 126件  経皮的ラジオ波焼灼術 : 36件

 

ISO15189公開情報

一次サンプル採取マニュアル【PDF】

活動リスト【PDF】

教育研修・施設見学

中央検査部では、臨時見学を受け付けています。
当検査部の業務に興味を持たれた方は、下記の方法にて申し込みをお願い致します。
なお、見学日程は申し込み後、別途相談させていただきます。

 研修、見学を希望される方

「岐阜県総合医療センターホームページ」→「採用情報」→「病院見学申し込みフォーム」
からお問い合わせください。
 

 

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最終更新日:2023/08/03