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南棟の概要について
南棟の概要
名 称 「南棟」
所 在 地 岐阜県総合医療センター敷地内(岐阜市野一色4丁目6番1号)
延床面積 約6,000㎡
構 造 鉄筋コンクリート造5階 耐震構造
5階 |
電気室 |
4階 |
総合研修部、医局、スタッフラウンジ、会議室 |
3階 |
日帰り手術室、病理センター |
2階 |
外来部門(腎臓内科外来、精神科外来、遺伝子外来、歯科口腔外科外来)、 医療安全部、感染対策部、画像診断部、臨床工学部 |
1階 |
放射線治療部門(リニアック汎用機、トモセラピー、サイバーナイフ) |
建設スケジュール(予定)
2021年1月 建設工事着工
2021年3月 真和寮(看護師寮)解体工事開始
2021年7月 駐車場、南棟周辺整備工事開始
2022年6月 南棟本体建設工事開始
2023年11月 南棟完成
2023年度内 運用開始
断面図
放射線治療部門について
放射線治療部門は、南棟1階に高精度な放射線治療を展開するための新たな施設を設置し、2024年5月稼働開始予定です。
現在の診療本館ではリニアック(Clinac21EX:Varian社製)1台体制での運用ですが、南棟では定位放射線治療や強度変調放射線治療という高精度放射線治療を積極的に推進するために、3台の放射線治療装置と、高性能な放射線治療計画用CT、放射線治療計画装置を導入するとともに放射線治療に関わるあらゆるデータを統合的に管理し、高精度放射線治療をバックアップしてくれる放射線治療部門システム(MOSAIQ-OIS:Elekta社製)の導入を決めています。
なお、MOSAIQ-OISは南棟稼働開始1年前の2023年1月より稼働しています。
3台のリニアックのうちの1台は病巣にピンポイントに照射する定位放射線治療に特化したCyberKnife(Accuray社製)を導入すべく、本装置が設置可能な特別仕様の遮蔽を施した治療室となります。本装置では脳腫瘍のみならず、呼吸による動きが問題となる胸部や腹部の腫瘍において、呼吸同期や動態追尾という技術を駆使して高精度の定位放射線治療が実現できます。こうした装置は県内には未導入で本装置が県内初号機となり県内の各施設から患者様を受け入れられるよう準備中です。
高精度の放射線治療を行うべく医師(放射線腫瘍医)、看護師(放射線治療認定看護師)、診療放射線技師(放射線治療専門放射線技師)、医学物理士等に加えて患者様を全面的にサポートする専従スタッフが1つのチームを形成して治療にあたるとともに、連携して行われる手術や薬物療法専門のスタッフ、通院での治療を全面的にサポートする社会福祉士らとの連携もはかり、安心して放射線治療を受けていただけるような体制を整えています。高い次元の放射線治療の提供と高い次元の療養環境も提供できるように運営して参ります。
南棟で整備する放射線治療システムについて
高精度照射にも対応可能な汎用型リニアック
VersaHD(Elekta社製)の導入が決定
● 本装置には可視光によるポジショニング、リアルタイムモニタリング、呼吸管理を実現するCatalyst+HD(C-RAD社)を附属システムとして導入
● 計画用CT室にはCT画像の取得に合わせて体表画像も取得するSentinel(C-RAD社)を合わせて導入
● 本装置でもかなりのレベルまでの強度変調放射線治療や定位放射線治療も実現可能
【Catalyst+HDについて】
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体表の呼吸等による動きをリアルタイムでモニターして,装置の安全な自動制御を実現するシステムです。従来必須であった皮膚表面のマークも不要となり、照射部位の皮膚のケアにも気を使う必要がなくなります。皮膚マークが不要になることで、皮膚マークの消失を心配する必要がなくなり高精度の放射線治療を計画するために時間が十分に確保でき、信頼度の高い高精度照射の実現が保障されます。また、胸腹部で高精度の照射を行うためには息止めでの照射が必要でしたが、本システムの運用で体表の動きで呼吸状態をモニターすることが可能になり息止めの難しい高齢の患者様でも高精度の照射が実現可能となります。
強度変調放射線治療に特化したリニアック
RadixactX9の導入が正式に決定
強度変調放射線治療に特化したトモセラピーの進化バージョン
● カウチキャッチャーによる治療寝台撓みの回避
● 動態追尾機能であるSynchorny:治療中の腫瘍の動きを追従し、修正する機能
● 従来のトモセラピーの弱点で合った胸部や腹部の腫瘍にも正確で、高精度の放射線治療が実現できる。
● ヘリカルkVCTイメージングClearRT
● 従来のMVCTに比し明瞭な画像で正確な位置合わせが実現
● 日々の照射による体の輪郭や腫瘍の形状の変化が明瞭に確認できる
● 日々の変化を治療計画に取り入れる適応放射線治療を目指す上での第一歩となる
体幹部も含めた定位放射線治療に特化したリニアック
CyberKnife S7の導入が決定
● 県内初号機となるロボットアーム式リニアック
● 頭蓋内腫瘍のみならず,体幹部や四肢の腫瘍でのピンポイントの照射が実現
放射線治療計画専用CTシステム
SOMATOM X.citeの導入が決定
Siemens社製のシングル管球CTのフラグシップモデル、放射線治療計画の基準に合致するためにカスタマイズされた専用寝台を装備した装置
金属アーチファクトの低減(iMAR)による治療計画性の向上
● Dual Energy撮影により組織間コントラストの向上した画像と、造影画像を放射線治療計画に直結するDirectDensityの技術
● 従来の放射線治療計画CTにはなかった多くの技術を駆使して,高精度のCT画像を取得し高精度の放射線治療に結びつけます。
● 放射線治療計画に使うCT画像が不十分なものでは、どれだけ治療装置が高精度のものであっても真に精度の高い放射線治療は実現されません。このコンセプトは岐阜大学放射線科と共有し、システムの構築を進めています。
放射線治療計画システム
RayStationの導入が決定
● 3台のリニアック全ての治療計画に対応したシステム
● 放射線治療計画のためのあらゆる機能を装備
● 適応再治療計画モジュールによりオンライン再計画を実現
適応放射線治療とは
治療の進行による腫瘍の縮小や体格の変化を可能な限りリアルタイムで修正を行って治療
精度の維持を図る,ある意味究極の高精度放射線治療となります。
放射線治療部門システム
MOSAIQ-OIS(Elekta社製)を2023年1月より稼働中
治療装置の情報や画像情報も含めた放射線治療に関する情報を統括的に管理するシステムになります。2023年1月の電子カルテシステムの更新に合わせて導入しました。
● 放射線治療患者のデータベースを構築
● 放射線治療計画の進捗管理
● 日々の照射情報の管理
● 日々の患者の状態の管理
● 各装置の品質管理
● 放射線治療計画情報(DICOM-RT)の管理
● IGRT画像(2D,CBCT,ClearRT)の管理・表示
→適応放射線治療の運用のためのキーとなる役割を担う
● 各職種に特化した画面構成で業務の効率化,高機能化を展開
● 必要なデータは電子カルテ側からの参照可能な環境を構築
今後機器の選定作業や各種準備の進捗に合わせて順次更新してまいります。
(2023年7月18日更新)
最終更新日:2023/10/02