小児循環器内科

医師スタッフの紹介

役職 院長・小児循環器内科主任医長
氏名 桑原 尚志

日本小児科学会専門医
日本小児科学会東海地方会幹事
日本小児循環器学会評議員
日本小児循環器学会暫定指導医
日本小児循環器専門医
 

役職 小児循環器内科部長
    小児集中治療室主任医長
氏名 桑原 直樹

日本小児科学会専門医
日本小児科専門医指導医
日本小児循環器学会評議員
日本小児循環器専門医
ASD・PDA閉鎖栓施行術者

ASD・PDA閉鎖栓教育担当医師
岐阜大学医学部小児科学非常勤講師

役職 医長
氏名 山本 哲也

SHD心エコー図認証医
 

役職 医長
氏名 寺澤 厚志

日本小児科学会専門医
日本小児科専門医指導医
日本小児循環器学会評議員

小児循環器専門医

胎児心エコー図認証医
ASD・PDA閉鎖栓施行術者
 

役職 医師
氏名 田中 秀門

 

   

役職 医師
氏名 高橋 一浩

 

 

役職 医師(専攻医)
氏名 長谷川 美保

役職 医師(専攻医)
氏名 松永 大弥

診療医師担当表はこちら

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関連する診療科・専門外来

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歴史及び最新ニュース

1997年5月1日 旧県立岐阜病院に小児心臓外科が1997年5月1日づけで設置された時に小児循環器内科としての実質的な活動が始まりました。
1999年10月 小児循環器病床が開設され、一般小児患者とは独立した病床となりました。また、心疾患を有する新生児から手術直後の患者さままで24時間体制でスタッフが集中治療管理できるスペースとして、オープン病床を設置しました。
2006年11月 新病院である岐阜県総合医療センターに移転に伴い、小児循環器病床20床、うちオープン病床5床を開設しました。また、重症患者など状態にあわせた個室や心臓病児の憩いの場として広いプレイルームを設置しました。
2008年7月 当科は、日本小児循環器学会により小児循環器専門施設の認可を得ています。また、JPIC研究会によりASO(カテーテル心房中隔欠損閉鎖術)が施設認可され、2008年から心房中隔欠損の患者さんに対し、カテーテル治療が可能となりました。
2010年 動脈管開存症の患者さんにADO(Amplazerによる動脈管閉鎖術)によるカテーテル治療が可能となりました。
2013年 小児循環器病棟のオープン病床のうち、2床がPICU(小児集中治療)病床となりました。
2014年 PICUが4床になりました。
2015年 PICUが6床になりました。
2016年

Philips製 最新心エコー機 EPIC7C を導入しました。
Philips製 3テスラMRI Ingenia CX を導入しました。
Siemens製 2管球CT Definition flash を導入しました。
Pilips製 心臓血管撮影装置 Allura Xper を導入しました。

2018年 病棟保育士が2人になりました。
2019年 面家 健太郎医師が退職。田中 秀門医師が仲間に加わりました。
2020年 Philips製 最新心エコー機 EPIC CVx を導入しました。
2022年 桑原 尚志医師が院長に就任
2023年 空間再現ディスプレイELF-SR1(ソニー)とサイアメントが開発したソフトウェア『Viewtify』を導入

 こどもの心臓病全般について診療しています。
 先天性心疾患(生まれつきの心臓のかたちの異常)、不整脈(心臓のリズムの異常)、心筋疾患(心臓の筋肉の異常)、川崎病後の後遺症(冠動脈障害など)などの病気を主に診療しています。これらの疾患のこどもたちは、基本的に同じ状態が続いているわけではなく、年齢に応じて変化します。胎児期から成人まで、女性は妊娠出産など人生の時期に子供やその家族を含めてよりよい日常生活をめざしています。小児循環器内科、小児心臓外科、新生児科、麻酔科、看護スタッフ、臨床工学技士、リハビリ医、検査技師らの緊密な連絡と協力体制のもと、日夜、患者さんの状態にあわせた検査・治療を行っています。

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診療時間案内

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 初診・再診
特殊(ASD・PDA)
初診・再診 再診 初診・再診 再診
午後 心エコー外来
胎児心エコー外来
第3週
特殊(成人)
    特殊(不整脈)
シナジス外来
(冬季のみ)

● 診療時間はAM 8:30からです。初診のかたはAM8:30から11時までになるべくお越しください。
   なお、他病院からの紹介のかたはその旨を受付にお申し出ください。
● 患者さんの病状などにより、診察時間の遅れや・順序が変更する場合がありますのでご了承
       ください。
● 電話予約(再診のみ)および予約変更は平日の13時から16時まで、
      小児科外来058-246-1111, 内線7100で受付しています。
● 胎児心エコー外来、エコー外来は完全予約制です。
       エコー外来を予約された方で、鎮静が必要な方は、なるべく午前中にお昼寝を控えて来院して              ください。シロップによる鎮静剤を用いて行います。鎮静の関係で順番が前後する場合がござ              いますが、ご了承ください。
● 学会などでまれに休診になることがあります。予約外で受診される方はお電話にて確認して
       いただいてから来院されるようお願いいたします。

● 緊急の際には救急外来に案内させていただきます。

 

ASD・ADO外来(担当:桑原直樹医師)

   心房中隔欠損症や動脈管開存症のカテーテル治療に関して時間をかけて説明します。

不整脈外来(担当:非常勤 後藤浩子医師)

   WPW症候群やQT延長症候群などの不整脈について時間をかけてゆっくりと取り組んでいきます。

 胎児心エコー外来(担当:寺澤厚志医師、山本哲也医師)

   他院で胎児先天性心疾患と診断された方などを対象に胎生22週以降に胎児心エコー検査を実施しています。
   病診連携室を通じてか、紹介状を持って受診予約を取ってください。

 成人先天性心疾患外来(担当:山本哲也医師)

   「成人だけど心臓に穴があいていると指摘された。手術以外の治療は?」「成人になったけど、
   小児期の手術後の検査をうけたい、就職は?妊娠・出産は?」そんな方は大勢みえると思います。
   心配せず、相談にきてください。

詳しくはこちら 成人先天性心疾患

シナジス外来

   RSウイルスの流行時期に行っています。(毎年9月頃から3月頃まで)
   シナジスはワクチンではないため、他のワクチンとは時期を関係なく接種することができます

プロテクター外来について(小児心臓外科外来にて行っています。)

    術後の胸部膨隆に対して胸骨プロテクターの装着を行っています。患者さんの体格にあわせた
   装具を作成します。保険料も還付されます。

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診療実績

心臓カテーテル件数

疾患名 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年
合計 224 220 224 230 245
心房中隔欠損 38 44 39 41 37
心室中隔欠損 16 17 16 21 28
動脈管開存 6 8 12 10 6
大動脈縮窄 4 6 4 6 11
大動脈弓離断 6 8 5 4 9
肺動脈弁疾患 15 8 11 9 7
大動脈弁疾患 7 2 4 4 4
僧帽弁疾患 2 5 4 1 2
三尖弁疾患(うちEbstein奇形) 3(3) 1(0) 1(0) 1(0) 3(1)
房室中隔欠損(単心室+二心室) 3+12 0+6 2+12 7+7 1+8
Fallot四徴症(極系を含む) 17 23 25 18 19
両大血管右室起始 9 16 17 16 11
完全大血管転位 14 13 13 9 10
総動脈幹症 1 1 1 4 1
総肺静脈還流異常 6 3 3 4 5
部分肺静脈還流異常(単独のもの) 2 0 0 0 1
心房中隔欠損+部分肺静脈還流異常 0 0 0 1 0
左心低形成症候群 6 2 6 10 8
純型肺動脈閉鎖(単心室+二心室) 8+3 4+3 5+1 7+0 7+1
三尖弁閉鎖 5 7 4 7 8
多脾症 1 5 7 4 8
無脾症 6 6 8 5 15
その他の単心室 14 9 12 19 8
川崎病後冠動脈瘤 8 7 7 7 11
心筋炎・心筋症 4 5 2 0 1
肺高血圧 3 5 3 5 4
不整脈 1 0 5 6 5
その他 5 3 7 2 5

 

心臓カテーテル治療件数

疾患名 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年
合計 77 78 75 74 77
動脈管閉塞術(ADO) 5 9 12 8 4
動脈管コイル(販売停止) 0 0 0 1 1
心房中隔欠損閉鎖術 13 16 12 9 12
心房中隔裂開術 4 3 4 2 4
血管拡張術 28 34 31 36 38
大動脈弁輪拡張術 3 4 1 1 1
肺動脈弁輪拡張術 12 10 9 6 4
ステント挿入術 0 2 0 2 2
その他のcoil 9 8 4 6 7
アブレーション 1 0 5 7 4
その他の治療 2 0 0 0 1
           

 

胎児心エコー件数(2次スクリーニング)

疾患名 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年
胎児心エコー件数(2次スクリーニング) 37 47 30 46 50


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診療のうち主なもの

● 心房中隔欠損症カテーテル閉鎖術
   心房中隔欠損症の中でもカテーテル治療が適している患者さん(成人も含む)は、手術に限らず
   カテーテル治療を選択することが可能です。

 カテーテルバルーン拡大術、ステント治療
   肺動脈狭窄、大動脈狭窄、大動脈縮策などに対してバルーン拡大術を行っています。ステント
   治療も必要に応じて行っています。

 カテーテルコイル塞栓術
   動脈管、側副血行路などに対して、コイル塞栓術を行っています。動脈管の形態によっては 
   ADOによる治療も行います。
  

● 3DCT
   先手性心疾患、気管狭窄などの病気に大変有効な検査です。放射線技師協力のもと、迅速に
   行っています。2016年からSiemens製 2管球CT Definition flash を導入し、低被爆の造影CTを
   めざしています。

● 心臓MRI
   成人期の先天性心疾患などに、評価のため心臓MRI検査を行っています。2016年からPhilips
   製3テスラMRI Ingenia CX を導入しました。

● 3Dワークステーション
   
AZE(キャノンメディカルシステムズ)
   Vincent(富士フィルム)
   cmr42(エントーレス)
  空間再現ディスプレイ
   Viewtify(サイアメント)

   

● 心肺運動負荷試験(CPX)
   心疾患患者さんの生活のうえで気になるのは「どのぐらい運動できるの?して大丈夫なの?」と
    いう点だと思います。従来のトレッドミル負荷のみではなく、心肺運動機能をより把握することに
      より適切な運動域が予測できます。

● 植め込みディバイス(ペースメーカー、ICD、CRT)
   洞機能不全や高度房室ブロックに対しペースメーカー、致死性不整脈に対し植め込み型除細
   動器(ICD)、慢性心不全に対し心臓再同期療法(CRT)などの治療を行っています。

 肺血流シンチ・心筋シンチ
   肺動脈狭窄の評価のため肺血流シンチを行っています。冠動脈狭窄や心筋疾患の評価のため
   運動・薬物負荷心筋血流シンチ、心筋交感神経シンチを行っています。

 胎児心エコー
   胎生22週以降の先天性心疾患が疑われる胎児に対して、2次スクリーニングエコーを行いま
   す。
   その後、両親に対して病態・治療などを説明します。
   当院産婦人科、当院新生児内科と月に1度、合同カンファレンスを行い、産前・産後の連携をは
   かっています。

● 気管支ファイバー
   先天性心疾患に気道病変を合併する児に対して気管支ファイバー検査を行っています。 

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Q&A集

Q. 検診で心雑音あるいは不整脈を指摘されました。どのように病院にかかればいいのか?
A. 学校からは管理表、保健所からは受診依頼表などをうけとります。その用紙をもって小児科を 受診しましょう。病院によっては特殊検査が不可能であったり、曜日指定がありますので事前に問いあわせしましょう。
 
Q. 乳児で、産院でも検診でも特に指摘されていません。いつも顔に汗を流し、手足が冷たくしっとりしています。体重の増えも悪いです。どこか悪いのでしょうか?
A. 顔色が悪くなく、心雑音が著明でなくとも心疾患である可能性もあります。小児科医に相談しましょう。
 
Q. 心疾患で定期的に受診してます。予防接種やかぜの時など、どうしたらよいのでしょうか?
A. 手術前後1ヶ月間は予防接種は控えましょう。手術後状態が安定してから主治医と相談しまはしょう。 通常は術後1ヶ月からワクチンの接種が可能です。輸血を行った際は7ヶ月間生ワクチンを控えてください。(不活化ワクチンは接種可能です。) ワクチンは近医に接種していただいていますが、重症患者さんの場合は、当院で接種することも可能です。(事前に市町村に申請しておく必要があります。) 風邪の際には軽症の患者さんは近医を受診していますが、当院の小児科を受診していただくこともできます。 どのような時、どの病院を受診したらよいのか主治医の先生と相談して決めましょう。
 
Q. 病院は1日がかりとよくきくけど、何に気をつければよいのでしょうか?
A. 乳幼児の場合、大人と違って長時間安静にしておれません。そのため、検査中に睡眠していることが必要な場合もあります。車中で昼寝をさせないようにする、ミルクやおむつを病院に持参するなどして、お子さんが眠りやすいようにしていただけるとスムーズな診療につながります。診察前に眠剤処置する場合もあります。予約時間より早めに病院に来院してください。
 
Q. 現在妊娠中ですが、胎児心臓病と診断されました。
A. 申し訳ありませんが、胎児心エコー外来は予約制となっております。産院の先生から紹介状をもらって病診連携を通じて予約を取っていただくか、一度予約を取りに受診してください。先天性心疾患の胎児エコーは専門の医師が行っても時間がかかります。(30分~1時間程度) ご了承ください。
当科では胎生22週以降に胎児心エコーを行っています。

最後に
心疾患のすべての小児を救命できるわけではありません。しかし、当院には、小児心臓外科医、小児循環器内科医以外にも優秀な看護スタッフ、新生児科医、麻酔科医、検査技師、放射線技師、薬剤師、福祉相談員等が集まっており、心疾患のほとんどすべての小児を救命する事が可能と考えています。私たちは、その目標に向かって努力すると共に、救命だけでなくその人生がよりよいものとなるよう常に考え努力したいと考えています。

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最終更新日:2024/04/23