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呼吸器内科
医師スタッフの紹介
役職 呼吸器内科主任部長 日本呼吸器内視鏡学会理事長
世界気管支学会(WABIP)理事 |
役職 呼吸器内視鏡科部長・呼吸器内科主任医長
日本内科学会総合内科専門医 |
役職 医長
日本内科学会総合内科専門医 |
役職 医長 日本内科学会認定医 |
役職 医師 日本内科学会認定医 日本呼吸器学会専門医
日本呼吸器内視鏡学会専門医 |
役職 医師 日本内科学会認定医 日本呼吸器学会専門医 日本呼吸器内視鏡学会専門医
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役職 医師
日本内科学会専門医
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役職 医師
日本内科学会専門医 |
役職 医師
日本内科学会専門医
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当センターの呼吸器内科は日本呼吸器学会及び呼吸器内視鏡学会認定施設で、平成17年4月より赴任した浅野文祐、平成19年4月より都竹晃文、平成21年4月より増田篤紀、平成23年4月より村上杏理、平成27年4月より加藤智也、平成29年4月より土田晃将、馬場康友、平成30年4月より武藤優耶、葛西佑太朗、三好真由香が加わり9名と内科専攻医(呼吸器内科)で診療を行なっております。
外来は初診(本館2階 第6診察室)、再診(第4、5診察室)に分かれています。初診は毎日行っており、他の医療機関からの紹介、健康診断の胸部レントゲン異常の精密検査などが主です。再診は予約制です。入院病棟は主に10階東、7階東、5階西病棟です。
診療内容について
呼吸器内科は、気管、気管支、肺などの呼吸器系の内科疾患全般について診療を行なっています。頻度の多い病気は、肺がん、肺炎、肺気腫、気管支喘息、呼吸不全などで、主に咳、痰、息切れ、喘鳴、胸痛などを訴える患者さんが受診されています。
主な検査として、胸部レントゲン検査、CT検査(コンピュータ断層撮影)、PET-CT検査、MRI検査、呼吸器内視鏡検査、喀痰血液検査、呼吸機能検査などを中央放射線部、病理診断部、臨床検査部などとともに行なっています。
治療では、地域がん拠点病院として肺癌の化学療法(入院、外来)、放射線療法(入院、外来、放射線科と共同)、手術療法(呼吸器外科)、また感染症に対する治療(結核の入院治療を除く)、呼吸不全に対する在宅酸素療法、難治性気管支喘息に対する気管支鏡治療などを行い、非侵襲的陽圧喚気、体外式人工呼吸器もあります。
診療科の特徴について
呼吸器内視鏡診療
気管支鏡検査は、気管支や肺から直接、患部の一部や分泌物、細菌などを採取することで診断をしたり、治療を行う大切な検査です。この検査には気管支鏡という胃カメラより細いスコープを使用します。しかし、肺の気管支は樹木のように枝分れをしながら徐々に細くなっていくため、スコープの入らない部位にある病気の診断には技術を要します。
当科では気管支鏡検査に症例に応じて従来の約半分の太さ(外径2.8㎜)の極細径気管支鏡(図1)を使用しています。さらに、CT検査から作成した患部までの立体的なガイドマップを使用する方法(バーチャルナビゲーション、図2)で、非常に短時間で気管支鏡検査ができます。この方法は私達のオリジナルで平成15年度日本呼吸器内視鏡学会賞を受賞しております。患者さんの苦痛は軽減され、高い診断率が得られています。令和2年より保険診療の適応となり検査費用は通常と変わりません。
さらに早期の末梢型肺癌を診断するため超音波を使用する方法を行い、レントゲンで見えない小さな病気に対してはCTやCone beam CTを併用して気管支鏡ができる検査室もあります(図3)。一方、早期の中枢型肺癌を診断するための蛍光気管支鏡もあります。その他に、リンパ節転移診断のための超音波ガイド下針生検用気管支鏡があり、PET-CT検査と併せてより安全で正確な診断が可能です。また胸水症例には局所麻酔下での胸腔鏡検査も行っております。
これらの最新の機器を持つ呼吸器内視鏡認定施設として、県内外からの紹介患者の診療、国内外での発表(平成17-令和3年度 国際学会37題、国内学術集会79題(地方会を除く、共同発表を含む))を行っております。当科の肺癌に対する気管支鏡検査は、世界でも注目されており、平成17年にアジア太平洋呼吸器学会(APSR 広州),平成20年に米国胸部疾患会議(ATS, トロント),ジョンズホプキンズ大学、クリーブランドクリニック(図4),平成21年に世界肺癌会議(WCLC サンフランシスコ),アジア太平洋呼吸器内視鏡会議(APCB 広州)、平成22年にWCLC(アムステルダム)、平成23、25、27、29年、令和1年にAPCB(ジャイプール、ソウル、バンコク、バリ、ブリスベン)、平成24、28年、令和2年に世界気管支学会WCBIP(クリーブランド、フィレンツェ、上海)、平成28年に中華胸部学会(CTS 西安)、平成29年にベトナム胸部学会、平成30年にエジプト胸部学会で講演を招請されました。また国内外の医学雑誌に、著書や論文があります(脚注参照)。
さらに、技術の普及のために国内外でハンズオンセミナーを行い(図5)、テキスト「気管支鏡ベストテクニック」、「気管支鏡テキスト第3版」を編集するなど、呼吸器内視鏡医の育成に努めています。当科での勤務、研修や見学を希望される先生は、浅野部長まで連絡下さい。
地域の基幹病院として、これらの先進的な医療を提供するとともに、患者様に満足していただけるように努めたいと思います。心配なことやわからないことなどありましたら遠慮なくご相談下さい。
当科では、より良い診断、治療法を確立するための臨床研究、治験を積極的に行っています。
当センターで日本肺癌学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器外科学会合同の2012年肺癌登録事業に参加しておりますので、ご協力よろしくお願いいたします。(詳細は肺癌登録合同委員会のホームページ※を参照下さい。)
図1 左側が極細径気管支鏡、右側が従来の気管支鏡
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図2 バーチャルナビゲーション(気管から肺の方向を見た図)
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肺の中を覗くと、まるで枝分かれして細くなってゆく洞窟、迷路のようですが、バーチャルナビゲーションで病気のある気管支(青い×印)がわかるので、簡単に短時間で気管支鏡検査ができます。
図3 CTガイド下での気管支鏡検査室 気管支鏡機器(左),レントゲン透視(中央),CT(CT透視付き)(右)
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図4 クリーブランドクリニックでの講演(画像はナビゲーションによる気管支鏡検査)
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図5 世界肺癌会議(アムステルダム)でのハンズオンセミナー
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主な著書、論文
・気管支鏡による診断の質的向上-肺末梢孤立性病変に対して-
日本胸部臨床 65, 36-46 (2006)
・極細径気管支鏡 Mook 肺癌の臨床 91-98、篠原出版新報 (2007)
・バーチャルナビゲーション
呼吸器common diseaseの診療 肺癌のすべて, 文光堂.131-133 (2007)
・特集 内視鏡における診断,治療法の新展開
バーチャル気管支鏡ナビゲーションの有用性 呼吸器科 14巻 475-480 (2008年)
・3Dナビゲーション:画像診断 気管支鏡内視鏡検査と画像所見のABC
呼吸器科 29巻:800-806 (2010年)
・気管支鏡ベストテクニック 中外医学社 (2012、2017年)
・気管支鏡テキスト第3版 医学書院 (2019年)
・呼吸器ジャーナル、エキスパートが教える呼吸器内視鏡診療 医学書院(2021年)
英文
・Transbronchial Biopsy Using Endobronchial Ultrasonography With a Guide Sheath and
Virtual Bronchoscopic Navigation.
Chest 128, 1761-1765 (2005)
・A Virtual Bronchoscopic Navigation System for Pulmonary Peripheral Lesions
Chest 130, 559-566 (2006)
・Factors Related to Diagnostic Sensitivity Using an Ultrathin Bronchoscope Under CT
Guidance.
Chest 131, 549–553 (2007)
・A Virtual Bronchoscopic Navigation under X-ray Fluoroscopy for Transbronchial Diagnosis of
Small Peripheral Pulmonary Lesions.
Lung Cancer 57, 322-327 (2007)
・Diagnosis of Peripheral Pulmonary Lesions Using a Bronchoscope Insertion Guidance System
Combined with Endobronchial Ultrasonography with a Guide Sheath.
Lung Cancer,60:366-373 (2008)
・Mediastinal Lymph Node Staging in Potentially Resectable Non-Small Cell Lung Cancer:
A Prospective Compairison of CT and EUS/EUS-FNA
Respiration. 78:423-431(2009)
・Virtual bronchoscopic navigation
Clinics in Chest Medicine vol.31;Interventional Pulmonology : 75-85(2010)
・Virtual bronchoscopic navigation combined with endobronchial ultrasound to diagnose
small peripheral pulmonary lesions: a randomised trial
Thorax 66:1072-1077 (2011).
・CT-guided ultrathin bronchoscopy: bioptic approach and factors in predicting diagnosis
Intern Med 50: 2143-2148 (2011)
・Deaths and complications associated with respiratory endoscopy: A survey by the Japan
Society for Respiratory Endoscopy in 2010
Respirology 17:478–485 (2012)
・Chapter 14; Application & Limitations of Virtual Bronchoscopic Navigation.
Flexible Bronchoscopy 3rd editon. WILEY-BLACKWELL 191-197 (2012)
・Bronchoscopic practice in Japan: A Survey by the Japan Society for Respiratory Endoscopy
Society for Respiratory Endoscopy in 2010
Respirology 17:478–485 (2012)
・Complications Associated with Endobronchial Ultrasound-guided Transbronchial Needle
Aspiration: a Nationwide Survey by the Japan Society for Respiratory Endoscopy.
Respir Res. 2013 May 10;14:50
・Virtual bronchoscopic navigation combined with ultrathin bronchoscopy.
A randomized clinical trial.
Am J Respir Crit Care Med 18:327-333 (2013)
・Chapter 7: Practical Application of Virtual Bronchoscopic Navigaiton.
Interventional Bronchoscopy, A Clinical Guide. Humana Press 121-140 (2013)
・ Virtual bronchoscopic navigation for peripheral pulmonary lesions.
Respiration 88:430-440 (2014)
・Hemothorax with a high carbohydrate antigen 19-9 level caused by a bronchogenic cyst.
Internal Medicine 53:1981-1984 (2014)
・Virtual bronchoscopic navigation improves the diagnostic yield of radial-endobronchial ultrasound for peripheral pulmonary lesions with involved bronchi on CT.
Intern Med. 54:1021-1025 (2015)
・Ultrathin Bronchoscopy with Multimodal Devices for Peripheral Pulmonary Lesions. A Randomized Trial.
Am J Respir Crit Care Med. 192:468-476 (2015)
・Postobstructive pulmonary edema that developed immediately after the removal of an
endobronchial foreign body.
Intern Med. 54:497-502 (2015)
・A Case of Pulmonary Actinomycosis Associated With Aspiration of Cedar Leaves.
J Bronchology Interv Pulmonol. 22:259-262 (2015)
・Bronchoscopy techniques in Japan: Transbronchial biopsy of small peripheral pulmonary lesions.
Respir Investig. 53:135-136 (2015)
・Advanced bronchoscopy for the diagnosis of peripheral pulmonary lesions.
Respir Investig. 54:224-9(2016)
・Recommendation of Combination of Radial Endobronchial Ultrasound With Virtual Bronchoscopic Navigation.
J Bronchology Interv Pulmonol. 23:187-8(2016)
・Virtual bronchoscopic navigation without X-ray fluoroscopy to diagnose peripheral pulmonary lesions: a randomized trial.
BMC Pulm Med. 17:184(2017)
・Current status of diagnostic and therapeutic bronchoscopy in Japan: 2016 national survey of bronchoscopy.
Respir Investig. 2019;57:238-244(2019)
・Factors leading to fialure to diagnose pulmonary malignant tumors using endobronchial ultrasound with guide sheath within the target lesion.
Respir Res. 12;20:207(2019)
・Use of an Ultrathin vs Thin Bronchoscope for Peripferal Pulmonary Lesions: A Randomized Trial Chest. 156:954-964(2019)
・The Incidence of Hemorrhagic Complications Was Lower With the Guide Sheath Than With the Conventional Forcepos Biopsy Method.
J Bronchology Interv Pulmonol. 27:253-258(2020)
・Use of Ultrathin Bronchoscope on a Need Basis Improves Diagnostic Yield of Difficult-to-Approach Pulmonary Lesions.
Front Med(Lausanne). 7:588048(2020)
・Pleomorphic Carcinoma with Exophthalmos and a Subsequent Diagnosis of Paraneoplastic Syndrome.
Intern Med. 60:605-609(2021)
・A Patient with Lung Adenocarcinoma Accompanied by Whole Right Lung Torsion Induced by the Accumulation of a Large Amount of Pleural Effusion.
Intern Med. 60:595-599(2021)
最終更新日:2024/03/04